「男女の友情は成立するのか?」
昔から議論されてきた、人類の永遠のテーマですよね。
ネットで検索すると、意見は大体まっぷたつに分かれています。
実際に私が学校でディベートをしたときも、成立する派としない派は半々でしたね
そんな定番のテーマについて、
- 恋愛感情を持たないアロマンティック・アセクシャルを自認
- シスジェンダー女性(心も体も女性で一致)
である私の立場から、考えていきたいと思います。
そもそもアセクシャルは「男女の友情」を議論する前提条件を満たしていない
「男女の友情は成立するのか?」
そもそもこの問題には、議論をするための前提条件があります。
その前提条件というのが
- 異性愛者(ヘテロセクシャル)
- 心と体の性別が一致している人(シスジェンダー)
であることです。
完全にマジョリティ(多数派)向け!
そして「男女の友情は成立するのか?」は、マジョリティの中でも意見が半々に分かれる議題です。
多くの人の意見が真っ向から対立するこそ、白熱した議論になるわけですね。
しかし私のようなアロマンティック・アセクシャルの立場だと「男女の友情は成立する」の一択です。
そもそも恋愛感情が存在しないので…
これがもしも同性愛者であれば、男女の間にあるのは友情だけです。
他のセクシャルマイノリィの立場で考えてみても
疑問がどんどん出てきます。
もう「男女の友情は成立するのか?」というテーマ自体がナンセンスじゃん!
と言いたいところですが、あくまでも世の中の基準はマジョリティです。
だからセクシャルマイノリィは、そもそも議論するための前提条件を満たしていないんですよね…。
それでもアロマンティック・アセクシャルの視点から、さらに男女の友情について話を掘り下げていきたいと思います。
自分がアセクシャルでも、相手によっては男女の友情は成立しない?
先ほどは、アロマンティック・アセクシャルにとって「男女の友情は成立する」の一択だとお伝えしました。
ただ自分がいくら友達だと思っていても、相手が異性愛者・両性愛者だったら、一方的に恋愛感情を持たれてしまう可能性があります。
片方が恋愛感情を抱いてしまったら、それはもう友達じゃないのでは…?
関係性によっては、失恋後に友達に戻れる可能性もありますが…難しいかもしれません。
もちろん、性別だけが恋愛対象を決める基準ではないことは知っています。
- 顔や性格がタイプじゃなかったり
- 友達としては良い人けど、恋人向きではないと思ったり
恋愛感情を持っている人には、恋愛対象として「アリ」か「ナシ」の線引きがどこかにあるみたいですね。
しかし恋愛感情を持っている以上、何かのキッカケで「今までは意識していなかったのに、ある日突然…!」みたいなことがあるわけです。
アロマンティック・アセクシャルには、なかなか理解が難しい話ですが…。
友情が恋愛に発展するってどういうこと?
そう考えると、相手にとって自分が恋愛対象の性別である限り、どうしても友情が成立しない可能性が残ってしまうのです。
男女の友情が成立したとしても、周りの人には勘違いされる
お互いに性別や性的指向が恋愛対象でなければ、男女の友情は成立します。
あと片方がヘテロやバイでも「恋愛関係になることはマジで絶対にありえない!」場合も、友情が成立していると仮定します。
そうした場合に困るのが、周りの人たちの反応です。
男女がちょっと親しくしているだけで、
もしかして…狙ってるの?
えっ、付き合ってたんだ!知らなかった!!
なんて勘違いを勝手にしてくるからです。
きっと多くの人が経験していますよね…
「男女=恋愛・カップル」の図式って本当に面倒!
そんな感じで、当人の間では友情が成立していても、男女の友達には障害が多いのが現実です。
結局「男女」と「恋愛」の問題は生きていくうえで避けられない
「男女の友情は成立するのか?」
アロマンティック・アセクシャルである私は、誰のことも好きになったことがないので、男女の友情は成立するし、成立してほしいと思っています。
しかし実際は難しいと考えていた方が無難なのかもしれません。
- 相手がヘテロやバイだと、片思いされる可能性があったり、
- 当人の間では友情が成立していても、周りの人に許されなかったり
このように、自分の気持ちだけではどうにもならないことがあるからです。
確かにセクシャルマイノリティは、「男女の友情は成立するのか?」を議論するための前提条件は満たしていません。
でも結局のところ「男女」「恋愛」は、生きていくうえでは避けられないテーマなんですよね。
実生活に落とし込んで考えると、本当に難しい問題です…
仮にセクシャルマイノリィの認知がもっと進んだとしても、「男女=恋愛・カップル」の図式は変わらないでしょう。
シスジェンダーが異性恋愛をすることが「世の中の普通」であることは、揺らぎようのない事実だからです。
それでもアロマンティック・アセクシャルは、まず知名度を上げていかないことには何も始まりません。
私としては支援や理解はいらないから、恋愛感情がないことを誰かに話したときに「ふーん、そうなんだ」と、素直に受け取ってもらえる世の中にはなってほしいと思ってます。
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