私は恋愛感情を持たない性的マイノリティ「アロマンティック・アセクシャル」を自認しています。
今まで30年以上生きてきましたが、誰かを恋愛的な意味で好きになったことがありません。
人を好きになるって、どういうことなんだろう…?
恋愛感情がわからないなんて…私っておかしいよね
恋愛ができなくて悩んでいる方の中には、子どもの頃から周りとのギャップに苦しんできた方も多いのはないでしょうか?
そこで今回の記事では、アロマンティック・アセクシャルの私が子どもの頃に考えていたことや体験談を書いていきたいと思います。
最初に「恋」に違和感を感じたのは
私が最初に周りの人との違和感を感じたのは「好きな子の教え合い」ができなかったときです。
アロマンティック・アセクシャルあるあるですよね。
私が初めて経験したのは、小学校低学年のときでした。
三人で好きな子の教え合いっこしよ~!
5番目まで発表ね!
友だちの家で遊んでいたときに、急にそんな提案をされたのです。
私には好きな子なんていなかったため、正直に答えたのですが、
えー!?そんなわけないじゃん、ウソつき!
Bちゃん、あっちの部屋いこ!
そんな感じで仲間外れにされてしまいました。
私が周りとのギャップを初めて感じた瞬間です。
ただ、数十分後にはまた仲間に入れてもらえましたし、まだ小学校低学年だったためそこまで深くは思い悩みませんでした。
- まだ子どもなのに恋愛なんて…
- てか5番目までって、恋に順位なんてつけられるの?
- どうせ恋に恋しているだけじゃない?
- みんなマセてるんだな~
って感じで、まだまだ軽く考えていたんですよね。
まぁこんなことを考えている時点で、自分もかなりマセているのですが…(笑)
初恋の自己暗示をかけてみる
成長していくにつれて、周りの女の子たちの興味はますます恋愛に傾いていきます。
小四で初恋がまだなんてありえない?
そういうものなのかな…
そこで私は、よく一緒に遊んでいた男の子に片思いをしていると思い込むことにしました。
- きっと自分の感情を、恋だってまだ認識できてないだけ
- 最初はみんなもそんな感じだったのかも…
そんな感じで小学四年生から中学校に上がるまで、ずっと自己暗示をかけていたわけです。
そして自己暗示をかけたからには、片思い中の女子がやりそうなことをいろいろ試してみました。
- ノートにポエムを描いてみたり
- 渡さないけどラブレターを書いてみたり
- バレンタインチョコ作りの女子会に加わってみたり
でも、なんだかしっくりきません。
だって、マンガやドラマで見る恋愛といえば、
- 一緒にいるとドキドキする
- ずっとその子のことを考えてしまう
- 付き合いたい
- キスしたい
といった気持ちになるみたいですが、私はそんな思いを抱いたことはありません。
「中学に上がったら会える時間が減っちゃって寂しい、胸が苦しい…」なんて思うこともなく。
やっぱりただの自己暗示でしかなかったんですよね。
自分はきっと結婚しないと思っていた
そうやって中学に上がるまで、ずっと初恋の自己暗示をかけていた私。
その一方で「自分はきっと結婚しないんだろうなぁ」とも思っていました。
結婚への憧れなんてまったく無いし、家庭を持つイメージも全然できなかったんですよね。
まだ子どもだから…といえばそれまでですが。
それに、感動系のお話にありがちな展開にもほとんど共感ができませんでした。
- 家が貧乏で苦労したけど
- 学校でいじめられて人間不信になったけど
- 病気でつらい思いをしたけど
- 子どもの頃からの夢は叶わなかったけど
- 今は結婚して、子どもも生まれてしあわせです!
えっ、なんで?
結婚して家庭を持つことが人生のゴール!しあわせのカタチ!
そんな定番のハッピーエンドが、私には不思議で仕方がなかったのです。
世の中の「普通」になれない将来に不安を感じる
私は子どもの頃から成績がよかったため、母や先生に将来を期待されていました。
勝手に期待する大人たちを見ながら「良い大学に入ったところで、その先に何があるんだろう…」と私は心の中で思っていました。
普通の人にとっての、普通のしあわせは、
- 良い大学を出て
- 一流企業に就職して
- 家庭を持って
- 豊かな老後を過ごす
ことです。
でも私は、きっと結婚はしないんだろうなぁと思っているわけで。
勉強を頑張って、いい会社に入ったとしても、その先は一体どうするの?
私のしあわせって何なの?
そんなことを考えていました。
だから、大人になんてなりたくなかったんですよね。
「ノストラダムスの大予言で世界が滅亡したらいいのに…」って思っていました。
まぁ世界滅亡に期待しつつ、楽しみにしているゲームの発売日を迎えられなくなるのは嫌だなぁとも思っていたんですけどね!(笑)
アロマンティック・アセクシャルの子ども時代のまとめ
恋愛感情を持たない人は、子どもの頃から周りに理解されない悩みを抱えがちです。
- 恋に違和感を感じ始めたり
- 初恋の自己暗示をかけてみたり
- 将来に不安を感じたり
でも私の場合は、まだまだ深刻には悩んでいませんでした。
もしかしたら、途中で変わるかもしれない。
中学生になったら、高校生になったら、大人になったら…。
「いつか」私も普通に恋をして、普通に誰かと付き合って、普通に結婚する可能性はあるはずだと思っていたんですよね。
そんな感じで、アロマンティック・アセクシャルの体験談は、中高生編と20代編に続きます。
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